新たな社会像について



カテゴリ:[ ビジネスと社会/経済 ]


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[2] 新しいリベラル

投稿者: ti-nonaka 投稿日:2016年 3月23日(水)03時42分5秒 zz2011400838d2bf3cc1.userreverse.dion.ne.jp  通報   返信・引用

 現在の世界が直面する危機の解決策を提示する中で新たなリベラルの在り方――リベラルの復興方を模索したい。

現在、世界各国で富の偏在、環境・資源の限界などが存在しており、このような危機に代わる方向として、コミュニティ経済論がとなえられている。例えば、広井良典の『ポスト資本主義』は好例である。広井氏は経済の成長が止まり、定常化が進めば、このようなコミュニティ経済は加速すると考えている。実際、経済学において現在は長期停滞と呼ばれる時期にあり、成長の速度が緩んでいるのは確かである。一方、彼はそのような定常化を阻むもの、次なる成長の点火材料として、「第一に『人口光合成』、第二に宇宙開発ないし地球脱出、そして第三が『ポスト・ヒューマン』」を挙げている。そして、以上三つの材料を用いて次なる成長を志向することは「現在の世界に生じている様々な矛盾自体を克服していくというよりは、矛盾そのものは放置した上で外的な拡大や技術に訴えるという性格のものであり、かりにそれが実現したとしても、同様の矛盾が生じ続けることになるだろう。」と述べている。
しかし、広井氏は次なる成長の問題点については指摘しているにもかかわらず、次なる成長の実現を阻止するために何が必要かについてはほとんど述べていない。これでは次なる成長、現在存在する問題系の増殖は不可避でしょう。ただし、定常化社会を目指すうえで、経済構造が果たす役割がかなり大きいことは読み取れる、という点では評価できる。
ところで、先ほどの三つの成長法を志向するグループとして考えられるのは、新保守主義、新自由主義や新古典派の経済学者やその支持者たちだろう。つまり、定常型経済を実現したいのであれば、彼らの理論に代わる定常型経済学を育て、前者の経済理論群を打倒する必要がある。
定常型の経済学者として代表的なのは、わが国日本の故宇沢弘文だろう。彼は社会的費用や社会的共通資本について何十年も前に提唱し、最近北欧で提唱されつつあるベーシックインカムも彼の理論の中で説明をつけられる。彼はその意味で、世界の定常型経済理論を先取りしていたといえるだろう。先を行きすぎていたために彼の理論は長きにわたり主流となることはなく、ミルトン・フリードマンを代表するような新自由主義者と、彼は激しく対立することとなった。
幸運なことに宇沢氏の理論は、未だ脈々と受け継がれている。ノーベル経済学賞受賞者のジョセフ・E・スティグリッツは有名だ。彼も定常型経済の実現を目指し、経済成長を止めるべくGDPにかわる新たな経済指標の提唱を行おうとしている。
定常化社会を築くためには、先ず新自由主義者たちが築いた「自由市場」という概念・制度の中身の誤りを正確に認識する必要がある。
例えばニューテクノロジーを用いた比較的新たな産業、一つにはIT業界、とりわけGoogle、 Apple、Facebook、amazonの四社、いわゆるGAFA(http://www.alhambra-international.com/google-amazon-facebook-and-apple-a-new-economic-and-managerial-model/参照)に代表されるようなシリコンバレーに本拠を置く企業は、新自由主義、主義者と結託し、シリコンバレーのみならず、カリフォルニアないしはアメリカ全土、ひいては全世界で「許されざる横暴」を繰り広げ、「考えられないような思想」を振りまいて自分たちの支持者を集め、着実にアメリカ国内で政治的影響力を持ち始めている。(BS世界のドキュメンタリー『シリコンバレー その知られざる顔』参照)
以下の彼らの「許されざる横暴」に関する具体例を挙げようと思うが、それらは『シリコンバレー その知られざる顔』に基づく。
先ず、カリフォルニアにおいて、GAFAは「自分たちの企業を税制面で優遇しなければ、シリコンバレーから撤退する」とカリフォルニア州政府を脅迫し、他企業に比べ大幅な減税措置を受けている。バス等の公共交通機関を買収して自社専用にしている。これにより、一般住民に提供される公共サービスの質が低下した。更にシリコンバレーへの相次ぐIT企業の進出によって、地価・物価が上昇し、一般住民の経済状況を圧迫している。
GAFAを中心とするシリコンバレーのIT企業の手法は、先住の人々の資源を搾取して、個人、企業が利益を上げるコロニアリズムの発展形の一つと言うに十分だろう。
次に、アメリカ全土ないしは世界規模において、GAFAを中心とする企業は、タックスヘイブン、租税回避地等を巧みに利用し、悪質な手法で、大規模な脱税を各国において行っている。このような脱税は、その規模の大きさや巧妙さゆえに連邦議会でも公聴会が開かれるほどである。
ここで、先述の「考えられない思想」について語る。彼らの脱税の背景にあるのは、国家への不信である。簡潔に表現すれば、「国家は適当に機能しないので、国家に納税はしないし、国家は否定されるべきだ」というわけである。
国家を否定する動きは、IT業界に携わる人間たちを中心に、「シリコンバレー独立論」や「公海上への移動式国家建設」という大それた提案を生み出している。自分たちだけ、国家による制約――たとえば納税――を回避しようというわけである。そして、弱肉強食の新自由主義の理想郷を築こうとしているわけである。
上記のように、長々とシリコンバレーについて記したわけは彼らが結託している、「新自由主義」、「自由市場」が、いかに文字通りでなく――看板と中身に齟齬があり、いかに世界の問題系の増殖をもたらすか、を示す好例だからである。
シリコンバレーが独立したり、公海上に移動式国家が建設されたりしたら、そしてその国家が承認されたら、何が起きると想定されるだろうか。
その国家は、さらに「自由な」市場に移行できるでしょうが、既存の国家は「不自由な」国家のままだ。つまり、二者の間で更なる富の偏在が起こるのだ。近代における「西欧と周縁」、「工業国と植民地」という関係性が「IT産業による独立国家と既存国家」という形で再生産される。こんな自由の不平等に裏付けられる市場は、自由市場とは言えない。
他に例を挙げるとすれば、スティグリッツの『世界を不幸にしたグローバリズム』が適切だろう。90年代後半から00年代前半にかけて起こった「グローバリズム」の波は、各国に自由市場への移行、市場の開放を求めた。その文脈でスティグリッツは、G7を中心とする先進国がソ連を中心とする東側世界やアフリカ、南米に対して、様々な規定を設け、先進国に都合のよい自由市場を形成した、と述べている。この場合では、シリコンバレーの例とは対照的に、先進国に比べ「市場の開放」、「自由化」が進んだ東側世界や第三世界が貧困に陥るという事態となった。
近年のEUやユーロの問題系も、ユーロの理念たる「自由化」に起因している。EUは域内の貿易を「自由化」し、通貨を統一した。と同時に、各国は自国の中央銀行による単独での金融緩和・緊縮の自由を失った。このために、経済基盤が弱く、EU全体の意思決定に影響を及ぼせない、ギリシャ、スペイン、イタリア等の南欧諸国は、実態経済がデフレやインフレに振れても、それを調整する機能が自らにはなく、南欧諸国に更なる貧困をもたらす原因となっている。更にそのような貧困の進行をトロイカ体制が「強力に」後押ししている。(BS世界のドキュメンタリー『トロイカの功罪――ヨーロッパ緊縮財政は誰のため』参照)
以上の例を踏まえると、「自由主義者たち」は一部の人間の「経済活動の自由」を拡大するためなら、自由の不平等が起きても構わないと考えている。あえて名づけるなら「自由の傾斜配分主義者」と言えるだろう。傾斜配分を通じて、利益を「不当に」得ているのである。
何故、自由の傾斜配分による利益が「不当」だといえるのか。理由は単純明快で、その手法は不公平な方法だからである。断っておきたいが、ここで問題にしているのは不公平であって、不平等ではない。不平等を是正しようとすれば、共産主義のような形態をとらなければならないが、共産主義が成功を収められないというのは90年代以降周知の事実である。
以上を踏まえて、日本の政界の現状を見つめなおしてみたい。経済政策において小さな政府を志向する「新自由主義」は存在しないことを前提としつつ、保守、リベラル双方の問題点を明らかにしたい。
自民党は、政権交代後、アベノミクスと呼ばれる、大規模な金融緩和を実施した。そもそも金融緩和とは富の偏在をもたらさざるを得ないという特性を持っている。更には「新三本の矢」において、年間のGDP600兆円を目指すという目標を掲げ、――うまくいくかどうかはさておき――成長を再開する気に溢れている。「成長」がいまだに可能だという幻想を抱いているとしか思えない。自民党が政権を握っている限り、定常型経済は訪れないだろう。
一方、次の衆参ダブル選挙で、「反安保」の候補者統一を目指す民共勢力も、それぞれが経済政策においては、自民党に勝るとも劣らない無能ぶりを示している。
先ず、民主党。政権を握っていた時の子ども手当等の政策から明らかなように、金をばらまいて、財政難を招くことしかしない。この様子はイギリスの労働党で「ゆりかごから墓場まで」という手厚い福祉政策で有名なアトリー政権が、財政難を招いたのとそっくりである。アトリー政権は、1945年から51年まで続いたことを考えると、民主党はおよそ60から70年前の思想をいまだに用いているということになる。加えて、「新自由主義」を代表するサッチャーリズムがアトリー政権の手法に代わるものとして、成立したことを民主党の方々はご存知ないらしい。
次いで、共産党。これは読んで字のごとく。改めて説明する必要もない。20世紀初頭に興り、90年代初頭を以て否定された共産主義を用いている。現在、90年代を生き延びた例外的なキューバも自由化を進めようとしている。いかに「新自由主義」が悪かろうが、共産主義を代替するものにはなりうるということを共産党の方々はご存じないようで「政権を取ったら、企業の内部留保を吐き出させて、国民のために使う」というような百害あって一利のない政策を真面目に、堂々と書き連ねている。
現状の日本の政界は、到底定常化社会にはたどり着けない。むしろ、民共が明後日な政策を打ち出す→少なくともそれよりはましな、あるいは魅力的な従来型の「自由主義」政策を自民党が打ち出す→「自由主義」の国内の台頭を招くという意思決定しか用意できないだろう。
定常化社会を日本で実現するためには、この定常化の思想を広範に散布し、定常化のために必要な政策――例えばGDPに代わる新たな指標、ベーシックインカムのような事前の分配、炭素税に代表される目的解決型税制の構築、等々――に関する研究を深め、国民の合意形成を得、世界銀行等の誤った経済観を持つ国際機関を修正しなければならない。




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投稿者: teacup.運営 投稿日:2016年 3月23日(水)03時39分33秒 zz2011400838d2bf3cc1.userreverse.dion.ne.jp  通報   返信・引用

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